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アメリカのビジネス情報を現地からお届けするブログ「米国トレンドリポート」を引越しました。
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サブプライムローン問題 その3
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少し間があいてしまったが、サブプライムローンの問題について続ける。

「不動産で勝ち組になる」ことがアメリカ人の人生設計における大きな比重を占めているわけだが、誰もがそんなに簡単に住宅ローンを組めるわけではない。

多くのアメリカ人は大学卒業時に多額の借金を背負っている。大学の学費は一般家庭が支払えないほど高騰し、多くの学生は親の援助がある、ないにかかわらず、学費ローンや奨学金に頼りながら高等教育を受けるのが一般的なのだ。社会人になってから数年間、人によっては10年以上も学費を返済していかなければならないのである。

特に若い人はクレジットカードやローンの返済履歴に乏しい。アメリカでは、どこの企業に勤続何年といった内容は審査基準としてそれほど重要ではなく、これまでにいくらの額を借金して、その返済をきちんと行ったかどうかが、その人の信用度を決める。

消費をカードやローンに頼るアメリカでは、借金が膨れ上がって払いきれなくなる人も多い。支払いの延滞や自己破産といった話は日常的で、カードを何枚も使いまわしてなんとかしのいでいる人も珍しくない。

こういった「信用度の低い借り手」、つまり、これまでなら住宅ローンの対象にならなかった人たちに、勝ち組になる夢を与えるべく登場したのが、サブプライムローンだ。

(続く)

写真はサブプライム大手のニューセンチュリー本社(カリフォルニア州アーバイン)。2007年4月に破産申請し、従業員の大半を解雇。すでに社名が入ったサインはビルから外されている。

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サブプライムローン問題 その2
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前回のエントリーで、住宅の購入が「一生に一度の大きな買物」ではないことを書いた。ライフステージに合わせて家を住み替えるアメリカ人にとって、不動産は投資なのである。

たとえば、結婚してコンドミニアムを買ったとする。その数年後に子供ができて一軒家に住み替えようと思った時、コンドミニアムの資産価値が上昇していれば、売却価格のアガリを資金にすることができる。資産価値が大きくあがっていれば、自分の年収の相場より1ランクも2ランクも上の住宅を購入することができるのだ。

子供が増えてその家が手狭になった時、不動産価値があがっていればさらに大きな家に移り住むことができる。子供が独立したらその家を売却または貸し出して、夫婦2人で小さなところに移る。こうして不動産からのアガリをうまく運用して、老後の豊かな生活に備えようとする願望が、特にベビーブーマー以降の世代では強い。

これは飽くまでも理想で、現実は勝ち組でい続けることは難しい。初めての住宅購入の時期を誤ると、資産価値の損失が痛手となって尾を引くし、一度買ってしまった住宅から引っ越せなくなることもある。また、容赦ない企業のレイオフや離婚といったアメリカの厳しい現実も、理想を脱線する原因をつくる。

しかしながら、「不動産はあがるもの」と信じ込み、誰もが勝ち組になろうと飛びついた結果、サブプライムローンの問題が起こってしまったのである。

(続く)

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サブプライムローン問題 その1
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アメリカのサブプライムローンの問題が、日本でも連日のように取り上げられている。しかし、そのほとんどがマクロ経済や株式市場の視点で語られ、消費者レベルの具体的な話はあまり出てこない。

この問題を考えるとき、まず知っておきたいのがアメリカの住宅市場の特色だ。アメリカ人は住宅の購入を「一生に一度の大きな買物」とは考えていない。もちろん、一度だけ住宅を購入してそこに死ぬまで住み続ける人もいるが、多くは自分のライフステージにあわせて住居を変えるのである。

たとえば、結婚したら2LDKほどのコンドミニアムを買い、子供ができたらそこを売って郊外の一軒家に移る、子供が独立したら便利な都心に引っ越したり、田舎でのんびり暮らしたり・・・という具合だ。日本の習慣とは大きく異なる。

今回の不動産バブルとサブプライムローン問題は、こういった文化があるからこそ、起こったといえる。

(続く)

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小売店が参入するギフトカードビジネス
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アメリカでは2年ほど前からギフトカードビジネスが本格化し、最近はギフトカードを発行していない大型チェーンはまずない、というくらい浸透した。その市場規模は700億ドル(約8兆円)ともいわれている。

日本にも昔から百貨店などの「商品券」があり、特定の小売店で使える有価証券の発行は、決して目新しい販売促進ツールではない。しかし、今日のギフトカードは技術的にも進歩し、クレジットカードのようにプラスチックでできていて、残高をはじめとする様々な情報を磁気に記憶させることができ、情報をトラッキングすることで市場分析にも活用できる。

アメリカでギフトカードが広まった背景には、クリスマス商戦を中心としたギフト販売の過熱と好みの多様化がある。これだけ物質が豊かな今日、個人の嗜好やセンスは性別や年齢だけでなく、暮らしている場所、環境、生活スタイルなどによって大きく異なる。そのため、ギフトに何を選ぶかが難しくなっている。そこでモノではなくギフトカードをあげて好きな商品を自分で選んでもらおうとするアメリカ人が増えているのだ。

この傾向に目をつけて、最近は小売チェーンだけでなく、ホテル、レストラン、クレジットカード、美容サロンやスパ、航空会社、音楽配信サービスなど、あらゆるビジネスがギフトカードを発行するようになった。クレジットカードにおいては、もらったギフトカードで自分の残高を支払うこともできるタイプもあって、「ギフトで借金を返す」というちょっと恐ろしい動きもでてきている。

また、ギフトカードそのものが「商品」として、発行元以外の小売店で売られるようになっている。たとえばスーパーマーケットやドラッグストアに行くと、レジの近くに大きなギフトカードのコーナーが設けられ、あらゆるビジネスのカードが販売されている(写真)。

小売店は卸値でこのギフトカードを仕入れ、小売価格とのマージンを利益として得る。カードの発行元は、たとえば、50ドル相当のギフトカードを35〜40ドル程度で小売店に卸すことになるが、未使用や全額を使い切らないカードも多いため、マージンの支払いは痛手にならいのである。むしろ、小売店にどんどんギフトカードを売ってもらい、カードが使われなければそれだけ利益が上がるメリットもある。

このように、ギフトカードは誰にとってもおいしいビジネスで、その利用方法はまだまだ広がっていく様相だ。